2026年6月
健康・検査のこと【ぎっくり腰】おひとりさま50代、急性腰痛症で動けなくなった週末のリアル
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それは、ほんとうに突然やってきました。
朝、いつものようにベッドから起き上がろうとしたら——腰が、動かない。 昨日まで普通に歩いて、なんともなかったのに。
「ピキッ」
そんな小さな音とともに走った痛みで、その場から立ち上がれなくなってしまいました。這うようにして、なんとかベッドからおりる。これがたぶん、噂のアレ。ぎっくり腰(急性腰痛症)です。
まさか、自分の身に起こるなんて。
トイレまで、たどり着けない
我が家のトイレは1階に一つだけ。家を建てるとき、節約のため——そして掃除や排水のことも考えて——あえて1階に一つにしたんです。
子どもたちがいた頃は、よく取り合いになって「2階にもあったらいいのに」なんて文句を言われたものでした。あの頃は笑い話だったのに。
その判断を、今、心の底から後悔しています。 なんで2階に作らなかったんだ、過去の私……。
2階で動けなくなった私が、1階のトイレまで降りる。たったそれだけのことが、こんなに遠い道のりになるとは思いませんでした。
おひとりさま、誰も助けてくれない
幸いだったのは、土日の休みだったこと。仕事は休みで、無理に動かなくてよかった。
でも——ここがおひとりさまの正念場です。 誰にも、手伝ってもらえない。
身の置き所がなくて、ただひたすら這って動く。横になっても痛い、起きても痛い。それでも、こんな状態でもお腹は空くんですよね。「ごはん、どうしよう……」。痛みと空腹のダブルパンチは、なかなかにこたえました。
ひとりで生きるって、こういうときに「あ、私は本当にひとりなんだな」と突きつけられます。でも、誰のせいにもできない。淡々と、できる範囲で自分の世話をするしかない。
それと、地味に詰むのが——床に物を落とすと、もう拾えないこと。かがめないんです。リモコン、スマホ、薬の袋。落とすたびに途方に暮れました。「こういうとき、マジックハンドがあれば……(😭)」と、痛む腰をさすりながら本気で思いました。
2日経って、少しずつ
ありがたいことに、痛みは2日ほどで徐々に和らいできました。
それでも仕事に復帰すると、謎に体を屈めて、壁や机をつたい歩く始末。我ながら情けない姿です。受診して、コルセットと湿布(ロキソプロフェンナトリウムテープ)を処方してもらいました。
腰をぐるっと支えてくれるコルセットがあるだけで、立ち座りのこわごわ感がずいぶん違うんですよね。ちなみに、検査技師の私にもおなじみの「マックスベルト」は、市販でも手に入ります。ひとつ家にあると、いざというときに安心です。
【検査技師メモ】ぎっくり腰って、結局なに?
職業柄、こういうときについ「で、これって何が起きてるの?」と気になってしまいます。せっかくなので少しだけ。
「ぎっくり腰」は正式には急性腰痛症。重いものを持ったときだけでなく、私のように"ただ起き上がろうとした"くらいのきっかけでも起こります。実は画像検査ではっきりした原因が見つからないことも多いんです。
昔は「とにかく安静に」と言われたものですが、今は痛みの出ない範囲で少しずつ動いたほうが回復が早いというのが主流の考え方。寝込みっぱなしは、かえって長引かせることがあります。処方された湿布(ロキソプロフェンは消炎鎮痛のお薬)で痛みをやわらげながら、無理のない範囲で体を動かす——これが今回の私のやり方でした。
ただし、こんなときは自己判断せず受診を、というサインもあります。
- 足のしびれや、力が入らない感じがある
- おしっこが出にくい・我慢できないなどの変化がある
- 痛みがどんどん強くなる、発熱をともなう
こうした症状はただのぎっくり腰ではない可能性があるので、迷ったら早めにお医者さんへ。(あくまで一般的な話なので、不安なときは必ず医療機関で相談してくださいね。)
50代、あちこちにガタが来る
それにしても、です。
手の痛み、肘の痛み、五十肩……そして、ついにぎっくり腰。 50代になってから、体のあちこちが順番に名乗りを上げてくるようで、もう笑うしかありません。
若い頃は「腰が痛い」なんて他人事だったのに。気づけば、自分の体と上手に付き合うことが、おひとりさまの大事な仕事になってきました。
せめて、善光寺へ
色々あったので——せめて善光寺の「おびんずる様(びんずる尊者)」をさすりに行こうかな、と思っています。
体の悪いところと同じ場所をなでると、その痛みを肩代わりしてくださると言われる、あの撫で仏さまです。今回はもちろん、腰を念入りに。科学とは別腹で、こういうのにすがりたくなるのが50代というものです。なんだか最近ついてないので、ちょっとだけお願いしてこようと思います。
ぎっくり腰、もう二度とごめんですけどね。
(※その善光寺では、ひとりでモンブラン作りに格闘してきました→ 牛に惹かれて善光寺、ひとりでモンブランと格闘した日)

おひとりさま検査技師
臨床検査技師として病院に30年。生理検査全般を担当、とくに超音波検査(おもに心エコー)。地方在住・50代・おひとりさま。 検査室から見えることと、暮らしのことを書いています。詳しいプロフィール


