2026年7月
日々のひとりごと続かなかったものたちと、それでも|検査技師を名乗るのが、じつはこわい
今日は、いつもより少しだけ、暗い話を書きます。
たまには、取りつくろわないひとりごとも、書いておきたいんです。
検査技師と名乗るのが、じつはこわい
このブログで、私は「検査技師」を名乗っています。でも、胸を張って「専門家です」と言えるほどの自信は、じつは、自分の中にありません。名乗れるほどの実力が本当にあるのか、この道に入ってずいぶん経つ今も、わからないままです。
長くやってきたぶん、職場では「え、そんなことも知らないの?」と言われないように、ベテランの顔を装っています。分かっているふりをして、動じないふりをして。
じつは、この"装い"がいちばん、私をすり減らせている気がします。30年やっても、こわいものはこわい。「私、頭が良くないな」と、しょんぼりする日もあります。
続かなかった、ものたち
何かひとつ「これを極めた」と言えるものが、ずっと欲しかったんです。
台湾が好きだから、「よし、中国語を頑張ろう」と思い立ったこともありました。……3か月、もちませんでした。
株もちょっと齧って、勉強してみました。でも、そこまで興味が持てなくて、続かず。今はもう、ほったらかしの投信だけです。
登山のための筋トレ。これも、熱意はすぐに冷める。
思い返せば、私はいつもこう。始めては、冷めて、やめる。今も続いているものといえば——生活のために通っている仕事くらいかな、なんて。そう考えると、また少し、うつむいてしまうのです。
日曜の夕方、サザエさんで憂鬱
日曜の夕方、サザエさんを見ると、なんだか気持ちが沈みます。
明日からまた一週間、装う日々が始まる。……たぶん、月曜そのものというより、「このままでいいのかな」という問いのほうに、胸が重くなるんだと思います。
50代になって、思うんです。何も達成感のないまま、終わってしまうのかな、と。
中国語が話せたら、もっと違う旅ができたのに。長期分散でお金を育てるには、もう時間が足りない。本当は北アルプスを歩いてみたいのに、実力が追いつかなくて、行けない。年齢、体力、病気——若い頃は考えもしなかったことが、このごろ、そっと後ろをついてきます。
——でも、と、ここで踏みとどまってみる
……と、いつもの私なら、このまま沈んでおしまいです。でも今日は、もう少しだけ、書かせてください。
「続かなかった」と、私は書きました。中国語も、株も、筋トレも。
でも、本当に、ぜんぶ無駄だったのかな?
かっこつけずに言えば——本当は、極めたかったんです。どれかひとつでも、ものにできたらと。それができない自分を、今でも、悔やんでいます。
でも。悔やめるのは、一度は手を伸ばしたからなんですよね。触れもしなかったものを、人は悔やめない。始めては冷めて、を繰り返した私の手にも、その「やってみた」という事実だけは、ちゃんと残っている。
それに——30年続いた仕事を「惰性」と呼ぶのは、そろそろやめようと思います。だって、惰性で30年も続くものなんて、ないんですよ。続いたのは、事実。装っているつもりでも、患者さんや同僚に「これは?」と聞かれて、ちゃんと答えられている。それはもう、装いじゃなくて、中身があるということじゃないでしょうか。
「分かっているふりをしているだけ」と怯えてしまう気持ち。あれは、インポスター症候群というのだそうです。自分の力を、実際よりずっと低く見積もってしまう、心のクセ。裏を返せば——いいかげんに仕事をしていない人だけが、これに悩むんですって。ちょっと、救われた気がしました。
だから、自分にひとこと
落ち込んだついでに、自分に、ひとことだけ言っておこうと思います。
続かなくても、いいじゃない。また始めればいい。飽きたら、やめればいい。極めた一つがなくたって、続かなかったものたちが、ぜんぶ、今の私をつくっている。
台湾も、一人旅も、一人ごはんも——気づけば、ちゃんと続いているじゃないですか。「続ける才能がないな」と思っていたけれど、好きなものだけは、力まなくても、そばにいてくれる。たぶん、それでじゅうぶんなんだと思います。
それでも、明日もでかけていく
「達成感のないまま終わるのかな」と、私は書きました。
でも、こうして自分の情けないところまで言葉にできた今日を、「何もなかった日」とは呼びたくないんです。
すり減りながら、装いながら、日曜の夜には少し沈んで、それでも月曜にはまた出かけていく。その繰り返しのなかに、達成なんて大げさなものじゃなくて、小さな「続き」が、ちゃんと積もっている。そう思うことにしました。
……こんなこと、人に偉そうには言えません。だからこれは、自分に言い聞かせているだけの、ひとりごと。続かなくても、装っていても、今日も一日、なんとか生きた。まずは、それでいい。
なんだか、自分をなぐさめているみたいですね。まあ、いいか。
また、書きます。