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おひとりさま検査技師のひとりごと
― 検査技師の目線で、健康とおひとりさまの暮らしを ―
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2026年7月

健康・検査のこと

昔、部活で水を飲ませてもらえなかった私たちへ|検査技師が伝えたい、夏の脱水と熱中症のこと

「練習中に、水を飲むな」

同じ世代の方なら、覚えがあるのではないでしょうか。私の学生時代の部活は、そういう時代でした。真夏の炎天下でも、水を飲ませてもらえない。がまんが美徳で、飲みたいと言い出せる空気でもない。

私はよく、のぼせました。立ちくらみで、倒れたこともあります。それでも当時は「根性が足りない」で片づけられて、水をもらえるわけでもなく。——今思えば、あれは熱中症の一歩手前、あるいはもう足を踏み入れていたのかもしれません。

あの「水を飲むな」は、いったい、なんだったのでしょうね。

夏の日差しの下、麦茶を手に、こまめに水分をとる人のイラスト

▲ のどが渇く前に、ひとくち。あの頃のぶんまで。

検査技師になって、わかったこと

いま、検査の仕事をしていて、はっきり言えることがあります。脱水は、想像以上に体に危険だということです。

体の水分が減ると、血液が濃く(ドロッと)なります。濃くなった血液は流れにくく、血のかたまり(血栓)ができやすくなる。夏に脳梗塞や心筋梗塞が増える背景には、この「脱水による血液の濃縮」があるのです。

💡 検査技師の豆知識
「のどが渇いたな」と感じたときには、実はもう脱水が始まっています。しかも、年齢を重ねると、のどの渇きを感じるセンサーが鈍くなり、体にたくわえられる水分そのものも減っていきます。つまり50代からは、「渇く前に、飲む」が合言葉。感覚に頼らず、時間で区切って飲むのがコツです。

だから私は、仕事中も、こまめに水分をとるようになりました。脳梗塞や脱水のことが、頭にあるからです。堂々と水を飲める時代になって、本当に良かったと、心から思います。あの頃の私に、水筒を差し入れてあげたいくらいです。

若い頃からあった、足の血管のこと

これは、余談というか、私のひとりごとです。

以前記事に書いた、足のクモの巣状静脈瘤。実は私、若い頃からできていました

原因は、女性ホルモンや遺伝、立ち仕事など、いろいろ言われています。でも、ふと思ってしまうのです。炎天下で水ももらえず、のぼせて倒れていた、あの無茶な日々——あれも、少しは関係していたんじゃないかしら、と。

科学的な根拠がある話ではありません。ただの、想像です。それでも「若い頃の無理は、どこかに残るのかもしれない」と思うと、今の体を、いたわってあげたくなるのです。

おひとりさまの熱中症は、こわい

そしてもうひとつ、50代のおひとりさまとして、正直にこわいと思っていること。

家の中で倒れても、誰も気づいてくれないことです。

熱中症は、屋外だけのものではありません。実際には、家の中での発症がとても多い。「もったいないから」とエアコンをがまんして、静かに脱水が進んで——ひとり暮らしだと、発見が遅れます。節約家の私が言うのもなんですが、夏の電気代は、命を守るお金。ここは、ケチってはいけない所です。

私がやっている、夏の水分習慣

むずかしいことはしていません。「渇く前に、時間で飲む」だけです。

  • 起きてすぐ、コップ1杯(寝ている間に、想像以上に汗をかいています)
  • 仕事中は、区切りごとにひとくち
  • お風呂の前後に1杯ずつ(温泉・お風呂の記事でも書きました)
  • 寝る前にも1杯
  • 大量に汗をかいた日は、水だけでなく塩分も少し(経口補水液や、みそ汁でも)

⚠️ めまい・頭痛・吐き気を感じたら、涼しい場所へ移動して、水分と塩分を。呼びかけへの反応がおかしい、自分で水が飲めない——そんなときは、ためらわず救急車を。持病で水分や塩分を制限されている方は、夏の飲み方をかかりつけの先生に確認しておいてくださいね。


水を飲むなと言われて育った私たちが、いま、いちばん水を飲まなきゃいけない年代になった——なんだか、皮肉なような、感慨深いような。

あの頃のぶんまで、どうぞ、こまめに一杯。この夏も、無事に乗り切りましょう。

旅先の脱水・むくみ対策はこちら → 旅行前に、検査技師がこっそりやる「体の準備」

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