2026年6月
旅行【番外編】台湾・象山に登った話──汗だくで見た台北101と、太極拳のおじいちゃんたち
台湾シリーズもおかげさまで本数が増えてきました。今回はその番外編。以前のおひとりさま台湾の旅日記でも少しだけ触れた象山(ぞうさん)のことを、写真をたくさん見つけたので、あらためて1本にまとめます。
「台北101をきれいに見たいなら、象山に登るといい」——ガイドブックでよく見るあの絶景スポットです。気軽に行ったら、これがなかなかの汗だくで……。でも、登ってよかった。そんなお話です。
▲ 象山公園の入口。ぞうさんの形の石碑がお出迎え。かわいい。
象山って、どんな山?
象山は、台北の信義区——あの台北101のすぐ近くにある、小さな山です。「象山」という名前は、山の形が象に似ているから。台北で人気の「四獣山(ししゅうざん)」というハイキングコースのひとつで、象・獅子・豹・虎の4つの山が並んでいます。
標高は184メートル。富士山のような「登山」ではなく、地元の方が朝の散歩がてら登るような、身近な裏山のイメージです。それでも、いちばん人気の理由は——頂上付近から見える台北101の眺めが、とにかく最高だから。
▲ ここが登山口。「四獸山 象山」の文字。ここから階段が始まります。
行き方は、とってもかんたん
うれしいのは、駅から歩いてすぐだということ。
- MRT(地下鉄)の淡水信義線(赤いライン)の終点、象山駅で降ります
- 2番出口を出て、案内に沿って公園のほうへ
- 公園の入口から登山口まで、歩いて10分くらい
電車を降りてから登り始めるまで、ほとんど迷いません。MRTの乗り方や、移動に欠かせない悠遊カードのことは、【台北の移動】悠遊カード1枚あれば大丈夫にまとめてあるので、はじめての方はあわせてどうぞ。
登り口はいくつかあるようですが、私が登ったメインの道は、階段がきれいに整備されていて、手すりもついています。だから、登山靴やストックがなくても、ふだんのスニーカーで大丈夫。その点は、本当に登りやすい山でした。
約600段の階段を、ひたすら登る
▲ こんな階段が、ずーっと続きます。手すりがあるのが本当にありがたい。
朝8時、象山駅をスタート。「9月だし、朝なら涼しいかな」なんて思っていた私が甘かった。台湾の9月は、まだしっかり夏です。
階段は、ぜんぶで約600段。往復で1時間くらいでした。数字だけ見ると「なんだ、それくらい」と思うかもしれません。でも、ひと段ひと段はそこそこ高さがあって、しかも日陰でも蒸し暑い。登り始めて10分で、洋服は汗でびっしょり、顔も真っ赤です。検査技師という仕事柄、つい「これは水分補給しないと危ないな」と自分に言い聞かせながら登りました。お水は必ず持っていってくださいね。
▲ 「象山峯 海抜184m」の標柱。ここまで来た、という達成感。
太極拳のおじいちゃんたちに、完敗
頂上付近には、ちょっとした公園のような広場があります。そこで、わたしは思わず立ち止まってしまいました。
ハアハアと息を切らして、汗だくでへたり込みそうな私のすぐそばで——年配の方々が、すずしい顔で太極拳をしているのです。それも、ひとりやふたりじゃない。何人もの方が、ゆったりと体を動かしている。
朝のこの坂を、毎日のように登ってきているのでしょう。この健康意識の差は、いったい何だろう……。汗をぬぐいながら、ちょっと笑ってしまいました。50代、まだまだ鍛えられそうです。
▲ 道の途中にある「象山」の岩。赤い文字に、歴史を感じます。
そして、ごほうびの台北101
汗だくで登ってきた、いちばんのごほうび。それが、この眺めです。
▲ 手すりに、ちゃんと象のマーク。台北101が、目の前にどーんと。
目の前に、あの台北101が、さえぎるものなくそびえています。ビル群の向こうには山並みも見えて、台北の街がぜんぶ見渡せる。汗も忘れて、しばらく見とれてしまいました。
▲ 青空に映える台北101。登ってよかった、と心から思えた瞬間。
ここでも、前の旅日記に書いたとおり、台湾の方が「写真撮ってあげるよ」と気さくに声をかけてくれました。おひとりさま旅でも、こういう瞬間に、ふっと心がほどけます。
帰り道、台北101まで歩いてみたけれど
▲ 下りながら、だんだん街が近づいてきます。
下りたあと、せっかくだからと、汗だくのまま台北101のふもとまで歩いてみました。地図で見ると近いんです。でも——正直、暑くて歩きはおすすめしません。9月の日差しの下、日陰の少ない道を歩くのは、なかなかこたえました。
象山と101のあいだは、ひと駅ぶんMRTに乗ってもいいですし、体力を残しておきたいなら、無理に歩かないのが正解だと思います。
気になる「U-bike」、まだ使えていません
街なかを歩いていると、あちこちで見かけるのが、この黄色いシェア自転車U-bike(ユーバイク/YouBike)です。
▲ 街のあちこちにある、U-bikeのステーション。いつか乗ってみたい。
U-bikeは、台北市が運営している公共のレンタル自転車です。街じゅうにステーション(自転車置き場)があって、好きな場所で借りて、別の場所に返せる。最初の30分はとても安くて、ちょっとした移動にとても便利——と聞いています。
借りるには、悠遊カード(ヨーヨーカー)を登録するか、クレジットカードで登録するやり方があるそうです。ただ、わたしにはこれが、なかなかハードルが高い。
- 登録のときにデポジット(保証金)が必要だったり
- スマホのアプリや、現地の機械での手続きが、ちょっと不安だったり
……で、結局まだ一度も使えていません。歩きながら、すいすい乗っている人を横目で見ては「使いこなせたら、旅がまた変わるんだろうなあ」と思うのでした。次の宿題、ということで。もし「やってみたよ」という方がいたら、ぜひ教えてほしいです。
おわりに
象山は、「ちょっと頑張れば、絶景にごほうびがもらえる」山でした。整備されていて登りやすいので、台北101とセットで、おひとりさま旅の朝に組み込むのにぴったりです。
ただし——お水と、暑さ対策だけはお忘れなく。そして、太極拳のおじいちゃんたちに、心の中でこっそり敬礼を。
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